プロフィール


 
吉野 加容子(よしの・かよこ)
博士(学術)・臨床発達心理士
 
現在、
親子のコミュニケーションをスムーズにして
子どもの発達を加速させる
発達科学コミュニケーション創始者。
 
専門
脳科学、神経心理学、発達心理学、特別支援教育
 
学歴
広島大学教育学部 卒業
東京学芸大大学 特別支援教育 特別専攻科 修了
東京学芸大学大学院修士課程 修了
慶應義塾大学大学院博士課程 修了
 
職歴
民間企業の脳科学研究員(〜2016年)
クリニックの心理職(〜2018年)
大学・短期大学の非常勤講師(〜2018年)
 
著書
「発達障害とグレーゾーン
 子どもの未来を変えるお母さんの教室」
青春出版社
「脳を育てる親の話し方」青春出版社
「脳が喜ぶ子育て」世界文化社
 
特徴
いつも朗らかにニコニコしているのがモットー!
ストレスは万病のもと。カウンセリングや講演では、
「正しいことより楽しく続けられること」をお伝えします。
 
*個別の発達相談はこちらのページから受け付けております。
*講演・テレビ出演・取材・研究業績は、「ごあいさつ」の下にあります。

ごあいさつ


こんにちは!
親子のコミュニケーションをスムーズにして子どもの発達を加速させる
「発達科学コミュニケーション」で発達支援の活動をしております、吉野加容子です。
 
私は、
◆ 発達が気になる子どもの隠れた力を引き出すお母さんや先生を増やしたい、
◆ 一人でお子さんを抱えて悩んでいるお母さんと一緒に、発達科学に基づいてお子さんの発達を積み上げるお手伝いをしたい、
◆ グレーゾーンの子どもが「大人の発達障害」になり社会人になってから困らないように早いうちから対応したい、
という志を抱き、
“わが子の最良の発達支援のスペシャリストになりたいママの養成塾”を主宰しております。
 
私がこのような活動をしているのには、大きな2つの理由があります。
 
 
  
【1つ目の理由】
現在の発達支援には、「発達障害のグレーゾーン」に対応する場所が少ない、ということ。
グレーゾーンとは、発達障害と定型発達(健常)の判別がつきにくい子どもたちのこと。
最近は、その色とりどりの個性を表す言葉として、パステルゾーンとも呼ぶようになっています。
私は愛情を込めて「パステルちゃん」と呼ぶこともあります。
 
パステルゾーンの子どもは、一見わかりづらい発達障害の特性をところどころに持っています。
それが発達障害の特性によるものなのか、本人の個性によるものなのかが見分けがつきにくい難しさがあります。
 
実際、パステルちゃんは、発達障害の子どもたちのために考案された教育を受ければ、
かなり困りごとが軽減しやすいゾーンにいる子どもたちです。
 
しかし、問題行動が目立たなかったり、勉強もある程度できたり、病院へ行っても診断がつかなかったりするため、
発達にフォーカスした専門的な対応が受けにくい環境にあります。
 
 
<パステルゾーンのラッキーなケース>
偶然に、力量のある先生に出会ったり、打ち込めるものに出会ったりして、
日々の活動の中で発達障害の特性に関わる能力が育成されれば、
いつの間にかパステルゾーンを抜け出していることもあります。

子ども時代に磨いた強みを生かして社会人として活躍したり、
自分自身を律する方法を身につけて社会に出ることができるからです。
 
 
<パステルゾーンの支援が少なかったケース>
発達障害の特性が少なからずある場合、自分自身でその特性を理解し、
自分で対応する方法を教えられれば大人になっても社会人としてやっていけます。

しかし、専門的な対応を受けないままだと、
自分の苦手分野への適切な対応を知らず、失敗を防ぎきれず、
大学生や社会人になっても失敗を繰り返してしまう…。

周囲にそれを笑ったり目の敵にするような友達や仕事仲間がいれば、
精神面で追い詰められることもあります。
引きこもりや、うつなどに至る場合もないとは言えません。
 
 
こういった生い立ちに当てはまるのは、本当の意味でのパステルゾーンのお子さんもいれば、
軽度発達障害が見逃されたお子さんも含まれます。
 
軽度発達障害やパステルゾーンのお子さんを病院に連れて行くには、勇気も必要ですし、予約が取れない場合もあります。
せっかく連れていったのに、はっきりとしたことを言ってもらえずに、フォローもないケースもたくさんあります。
 
発達障害とはっきり診断がつくケースでは療育を受けやすいのに対して、
診断がつきにくいケースや軽度のケースでは、専門的な発達の支援を受けにくいのが現状です。
 
しかし、パステルや軽度のお子さんが生きていくフィールドは、「普通の」学校や企業です。
発達障害の特性が何もない人たちと同じ場所で生きていかなくてはいけない。
これは、かえってハードルの高いことでもあります。
 
だからこそ、パステルゾーンや軽度発達障害の支援が手薄だから、
病院でも学校でもない「プライベートコーチ」という形で支援を始めよう、と思い至りました。
 
今思えば、臨床家として駆け出しの頃は、うまく問題を解決してあげられなかった方もたくさんいます。
もしかしたら私のことなど忘れているかもしれませんが、私は今でもその方たちの名前を覚えていて、
「今だったらこう出来たのに」と思うことが頭の中で思い巡らされるのです。
 
私は、その方たちから頂いた学びを、これから成長していく子どもたちのために役立てていきたいと決意しました。
パステルゾーンや軽度発達障害のお子さんたちが成長していくお手伝いをしたいと思った理由はここにあります。
 
 
 
【2つ目の理由】
 
では、なぜ「お母さんの支援」をしているのか?
これが2つ目の理由です。
 
それは、発達障害ご本人への理解や支援は増えてきているのに、
「発達障害の家族や周囲の方が引き受ける苦労に対しては、理解や対応がほとんど進んでいない」という現実です。
「発達障害の支援者」への支援が、今の世の中には圧倒的に不足しています。
 
発達障害やグレーゾーンの方と付き合うのは本当に大変です。
 
発達障害の特性は、脳の機能が背景にありますから、本人の意思だけでどうにかなるものではありません。
ご本人がどんなに気をつけていても、ミスや特性が出ることは多々あります。
 
そうすると、家族や周囲の人は本当に困ってしまう出来事に直面します。
長期間継続すると、周囲の人たちの方が精神的に追い詰められて健康を害してしまうことがあります。
 
例えば、攻撃性のある発達障害の夫を持つ奥さんに代表的な「カサンドラ症候群」という状態。
ご主人に攻撃されたり、人格否定されたりして、うつ状態になったり、ご自身も防衛的に攻撃性を持ってしまったりして、
本来のご自分の人格との乖離やご主人への対応に、精神的に追い詰められていきます。
 
ご主人とお子さんの両方に発達障害の特性があるご家庭も少なくありません。
そうすると、お母さんの常識は家庭内では通用せず、お子さんの対応に追われて疲れは日増しに積み重なっていきます。
 
しかし今の医療の仕組みでは、お母さんの話をじっくり聞いたり、
発達障害への接し方を学べるような時間は多くは取れません。
 
お母さんに疲れやイライラが積み重なってくると、
かえってお子さんに悪影響が出たり、
発達障害の特性をエスカレートさせることに繋がる場合もあります。
 
完全に「負のスパイラル」です。
 
私は、お母さんに「発達障害の対応」をお伝えすることで、
お母さんの苦労を理解し、この負のスパイラルを断ち切るお手伝いをしたいと思っています。
 
それだけでなく、お母さんが適切なコミュニケーションを身につけると、
子どもがグングン伸びてくる例を数多く見てきました。
 
コミュニケーションが良好な家庭は、親も子どもも日々成長していきます。
毎日が楽しくなり、母親としてのやりがいも持てるようになります。
 
「発達科学コミュニケーション」は、私が様々な分野を渡り歩いて培ってきた「発達科学」に基づくもので、
・子どもの発達を加速させる効果と、
・コミュニケーションをする人同士にストレスを与えない効果
の両方を持ち合わせている技術です。
 
そして、お母さんにこの「発達科学コミュニケーション」を身につけて頂くことで、
①パステルゾーンや軽度発達障害のお子さんへの発達支援と、
②発達障害のお子さんを持つお母さんのストレスや悩みを軽減すること
の両方を実現できると考えています。
これが私のお約束です。
 
 
 
【ここにしかない技術】
 
発達障害には、多動などを落ち着かせる対処方法的な薬はありますが、発達を進ませるような薬はありません。
つまり、発達障害を治せる薬は、現代にはないのです。
 
現代の最良の発達障害の薬(サプリ)は、良質な教育です。
そしてその教育はすべて、コミュニケーションを通して行われます。
「コミュニケーションが良ければ子どもが育つ」理由は、ここにあります。
 
私が脳科学の研究を始めたのは、まだまだ教育や心理を専門とする人が脳研究に携わることが珍しかった頃です。
「脳科学」と言えば、「脳の秘密を解き明かす最先端の学問」という印象がありましたが、
いざ研究を始めてみると、教育や子育ての現場で使えるような知見は、まだまだ少ない状況でした。
 
学習の知見と言えば、サルやネズミの実験がもとになっていることがほとんどで、
「実学には程遠いな」という感想をもったことを覚えています。
 
それもそのはず。今考えれば当たり前なのですが、脳科学は脳科学者が研究しているので、
教育や子育ての現場に役立つ知見などいくら待っても出てこないのです。
そこで私は、「実学としての子育て脳科学、教育脳科学」の開拓を目指して、研究と臨床を両立してきました。
  
そしてその中で見つけた秘訣は、「育てる人が、子どもが育つと心から信じて、子どもに関わること」です。
 
発達科学コミュニケーションには、
子どもと接する大人自身が「発達を加速させる薬(サプリ)」になるという想いと技術が込められています。
 
日々、子どもと接しながら
「どうして上手くいかないんだろう」、
「どうすれば、もっと子どもの力を引き出せるんだろう」
と悩んでいたお父さん、お母さんが、自信をもってお子さんと接しながら、
お子さんの発達を促していくお手伝いができたら嬉しく思います。
  
過酷な自然の中で生きる動物には、学校も塾もありません。
親がすべてのエサを与え、狩りの仕方を教えて命をつないでいます。
 
親の言葉や態度は、子どもの運命を左右する影響力を持っているのです。
著書にも書きましたが、私は下記のマザーテレサの言葉を心に、お子さんやご家族と接しています。
  
 
思考に気をつけなさい、それはいつか言葉になるから。
言葉に気をつけなさい、それはいつか行動になるから。
行動に気をつけなさい、それはいつか習慣になるから。
習慣に気をつけなさい、それはいつか性格になるから。
性格に気をつけなさい、それはいつか運命になるから。
(マザーテレサ)
 
 
この言葉に共感していただける方、
お子さんのために自分で何かしたいとお考えのお母さんに、
ぜひ「発達科学コミュニケーション」を利用していただきたいと考えています。
 
長文にも関わらず、最後までお読みいただいてありがとうございました(^^)
個別の発達相談はこちらのページから受け付けております。
吉野加容子

実績・研究業績


【著書】

脳を育てる親の話し方

青春出版社(2014)

脳が喜ぶ子育て

世界文化社(2016)

発達障害とグレーゾーン

子どもの未来を変える

お母さんの教室(2018)


【講演】

  • 千葉県子どもと親のサポートセンター「脳科学を用いた発達障害の支援」(2012)
  • 市川市教育委員会 平成25年度健康教育講演会「子どもの脳を伸ばす脳ハウ~脳の健康と成長のしくみ~」(2013)
  • 障害者支援施設「脳科学に基づく発達障がいの支援 ~脳を成長にみちびく脳ハウ10~」(2015)
  • 保育園での講演「脳科学に基づく特別支援教育」(2016)
           「発達科学に基づく特別支援教育研修会」(2016、2017)
           「発達科学に基づく子育て講座」(2016、2017)
  • 教諭研修会「脳を育てる子どもへの接し方」(2016)
  • その他、多数

【取材・テレビ出演】

  • テレビ出演 NHK Eテレ「団塊スタイル」〜脳は若返る!実践・脳力テスト〜(2016.6.24放映)
  • テレビ番組 NHK Eテレ「団塊スタイル」〜今からでも間に合う!脳力アップ大作戦〜(2015.6.19放映)
  • テレビ番組 フジテレビ「バイキング」〜子どもの習い事ランキング〜(2014.9.25放映)
  • 記事掲載 「CITY LIVING Tokyo」〜オフィスで生かす脳科学〜(2014.12)
  • 記事掲載 「CITY LIVING Tokyo」〜15時ブレイクはじめませんか〜(2015.9)
  • 記事掲載 「ひと・ゆめ」〜脳を科学する 今日の自分は、昨日の自分よりも成長している〜(2011.11)
  • その他

【主な研究業績】

  論文

  • 酸素代謝を用いたヒトの脳活動の生理的指標の作成 (2011) KEIO SFC JOURNAL, 11(1): 155-170
  • 学習者の発話なしで脳の学習成立を客観的に評価するための生理的指標(酸素消費反応)を考案して提案した。
  • 3テスラMRIを用いた海馬回旋の発達スペクトラムの形態評価 (2011) KEIO SFC JOURNAL, 11(2): 115-128
    発達障害の客観的診断のため、成人を対象に脳の形態的特徴(海馬の胎児期の発達遅滞)をMRIで計測した。

  • MRI を利用した大脳の左右中心溝長の発達計測 (2011/共著) KEIO SFC JOURNAL, 11(2): 107-114
    運動能力を司る大脳の運動野の形態的発達をMRIで計測した。利き手発達に関わる左右脳の差異を明らかにした。
  • 語意学習の神経生理学的評価法―発達障害の学習支援に向けて―(博士論文)(2012)
    脳反応の学習過程を調査し、発達障害の脳形態の特徴を明らかにした。これら2つの知見を合わせた客観的な学習評価検査を作成した。
  • Vector-based phase classification of initial dips during wrd listening using near-infrared spectroscopy (2012) NeuroReport, 23(16): 947-951
    実験中に被験者に単語を学習させ、その場で生じる脳反応の変化をモニターした。脳の酸素消費が生起することを実証し、脳の学習メカニズムを明らかにした。
  • MRIを用いた海馬回旋の発達評価―学齢期の健常群と知的障害群の比較研究― (2013) KEIO SFC JOURNAL, 12(2): 121-129
    小児を対象に、海馬の発達遅滞をMRI計測した。発達障害児で海馬の形成が遅れており、発達障害の客観診断が可能であることを示した。
  • Functional brain imaging using near-infrared spectroscopy during actual driving on an express-way (2013) Frontier Human Neuroscience. 7:882. doi:10.3389/fnhum.2013.00882
    自動車を運転しているドライバーの脳活動を世界で初めてリアルタイム計測して報告した。運転操作に必要となる高次脳機能を検出して発表した。
  • Correlation of prefrontal cortical activation with changing vehicle speeds in actual driving: a vector-based functional near-infrared spectroscopy study (2013) Frontier Human Neuroscience. 7:895. doi:10.3389/fnhum.2013.00895
    自動車を運転しているドライバーの脳活動を世界で初めてリアルタイム計測した研究において、車の速度と相関して変化する脳活動を同定した。自動車事故の最多原因である減速時の脳活動を同定し、事故防止の基礎研究とした。
  • Increased oxygen load in the prefrontal cortex from mouth breathing: a vector-based near-infrared spectroscopy study (2013/共著) NeuroReport, 24(17): 935-940
    正常な鼻呼吸と比べて、口呼吸をしている間は、脳の酸素消費の効率が悪化することを実証して報告した。小児期における口呼吸習慣の予防の必要性の基礎データとなった。
  • Greater Activity in the Frontal Cortex on Left Curves: A Vector-Based fNIRS Study of Left and Right Curve Driving (2015/共著) PLOS ONE, DOI:10.1371/journal.pone.0127594
    東京大学との共同研究で、ドライビングシミュレータを用いて、自動車運転中のカーブ運転中の脳活動をモニターした。左右カーブで脳活動が異なることを明らかにし、道路に設置する交通安全施策の根拠となった。
  • Brain activity involved in vehicle velocity changes in a sag vertical curve on an expressway: a vector-based fNIRS study (2016/共著) Journal of the Transportation Research Board, No. 2518: 18-26
    交通渋滞の原因となる下り坂での速度減少を起こすドライバーと、そうでないドライバーの脳活動を比較した。交通渋滞を起こす人をターゲットとした交通安全施策を考案するデータを得ることができた。


    特許
  • 脳機能解析支援装置及びプログラム (2009) 特許公開2009297501
    行動データから、脳の状態を評価する手法に関する特許
  • その他2


    学会発表(※筆頭発表のみ)
  • NIRS-Imagingによる語音聴取時のウェルニッケ野とその周辺領域の脳血流動態に関する検討 (2004/036回日本ヒト脳機能マッピング学会大会抄録集, p.99,東京
    言語を理解する脳部位の反応を検出するのは非常に難しく前例が乏しかったが、微弱反応を検出したことを報告した。
  • NIRS法による単語カテゴリー弁別時におけるウェルニッケ野の血流動態に関する検討 (2004/05)22回日本生理心理学会, 生理心理学と精神生理学, 22 (2), p.94,福井
    単語を聞いて、そのカテゴリを分類する課題を遂行している際の脳反応を検出した。分類操作によって、ウェルニッケ野の微弱反応が増大した。
  • Properties of oxygen metabolic response in Wernicke's area during the verbal tasks using functional NIRS-imaging (2004/06) 10th Organization of Human Brain Mapping, No.118MO, Budapest, Humgury
    日本語、英語、韓国語の単語を受動聴取した際の脳活動を検出した。一単語ごとの反応を検出することは脳科学技術上、困難だったが、これに成功して報告を行った。
  • NIRS法による語音聴取時の受容過程の他覚的評価に関する検討―ウェルニッケ野の局在的活動を中心に― (2004/09)日本特殊教育学会第42回大会発表論文集, p.654,東京
    楽器音と語音を聞いている際の脳活動の差異を検出した。楽器音は聴覚野は刺激するが、語音の方が言語野も刺激した。語音に意味づけすると言語野を刺激した。
  • 放射状プローブによるウェルニッケ野周辺領域のNIRS-Imaging (2004/11)34回日本臨床神経生理学会,臨床神経生理学, 32 (5), p.574,東京
    聴覚野から言語野にかけての複雑な脳構造を覆って、効率的にデータ取得ができる計測装置の改良を報告した。
  • NIRS-imaging・高選択性平面プローブによるブローカ野賦活部位の時間的推移に関する検討 (2005/03)第7回日本ヒト脳機能マッピング学会大会抄録集, p.43,東京
    被験者に発話をさせている際の活動を計測した。言語を理解してから発話するまでの時間的推移を可視化した。
  • NIRS-imagingによるリーディングスパンテスト遂行時における前頭前野の脳血流動態に関する検討 (2005/0523回日本生理心理学会, 生理心理学と精神生理学, 23 (2), p.136,愛知
    ワーキングメモリ課題における前頭葉活動を計測した。成績上位群と下位群の脳活動の差異を検出した。
  • Distinction between comprehensible and incomprehensible words by fast-oxygen response in capillary event (FORCE) effect using fNIRS-imaging (2005/06) 11th Organization of Human Brain Mapping, No.1134WM, Toronto, Canada
    学習者が意味を知っている単語と、意味を知らない単語を聞いた時の脳の反応が異なることを報告した。意味を知らない言葉では脳活動量が低いことを報告した。
  • LD児におけるリーディングスパンテスト遂行中の前頭前野の賦活-脳機能NIRS-imagingによる支援条件の交換に関する検討- (2005/09)43回日本特殊教育学会発表論文集, p.495,石川 
    ワーキングメモリ課題を支援する課題を複数設定し、その脳科学的効果を検証した。
  • ウェルニッケ野における理解単語及び非理解単語聴取中の脳酸素交換(COE)機能 (2005/10)35回臨床神経生理学会, 臨床神経生理学, 33(5), p.445,福岡
    言語野において、未学習単語と、学習済み単語を聞いている際の脳反応の差異を報告した。
  • 脳酸素交換機能マッピング(COE)の認知計測への応用-CBFの限界とCOEの有効性- (2006/05)24回日本生理心理学会,生理心理学と精神生理学, 24 (2), p.139,広島
    言語などの微弱な認知機能の評価には、従来の血流量よりも酸素消費の方が指標として精度が高いことを示した。
  • Oxygen consumption reaction of COE (cerebral functional mapping of oxygen exchange) -Early deoxygenation depending on task in BA10- (2006/06) 12th Organization of Human Brain Mapping, No.578W-PM, Florence, Italy
    単語の記憶をさせた際の前頭葉の働きを計測して報告した。単純に復唱をして記憶するよりも、意味づけをして記憶した方が、脳活動が高まることを報告した。
  • COE (cerebral functional mapping of oxygen exchange) -COE function in the language areas in persistent vegetative state- (2006/06) 12th Organization of Human Brain Mapping, No.610W-PM, Florence, Italy
    脳の言語野が残存している重症心身障害児(植物状態のように見える児)において、言葉かけや楽器を聞かせた際に、脳活動が生じていることを検出して報告した。
  • 脳画像MRI診断をベースにしたCOE計測の教育的意義と実践 (2006/09)44回日本特殊教育学会発表論文集, p.437,群馬
    比較的重度の発達障害児には、MRI画像による脳の残存部位を評価した上で、その機能を酸素消費で客観的に評価することで、教育効果を客観的に可視化し、指導継続することが可能であることを示した。
  • 脳画像にもとづく教育支援の方法と実践(シンポジウム) (2006/09)44回日本特殊教育学会発表シンポジウム, p.93,群馬
    インフルエンザ脳症の後遺症で発話不能の幼児の言語理解のアセスメントとして、MRI画像と酸素消費計測が有効であり、継続指導に効果的であったことを示した。
  • 重症児及び言語発達遅滞児の言語発達・学習検査におけるCOEの有効性 (2006/11)36回臨床神経生理学会,臨床神経生理学, 34(5), p.420,東京
    発話が少なく、十分に意思表示をしたり教師との意思疎通ができない子どもにおいて、客観的な学習評価が有効だった事例を報告した。
  • 脳酸素交換機能マッピング(COE)を用いたことばの学習評価とその教育的意義 (2006/12)日本教科教育学会第32回全国大会,大阪
    健常児の指導においても、客観的な脳活動の評価が有効であることを提案した。
  • Differences of cerebral oxygen exchange depending on familiarity of words (2007/06) 13th Organization of Human Brain Mapping, No.125M-AM, Chicago, USA
    聞いた言葉の親密度によって脳活動が変化することを報告した。親密度の高い単語と、学習したての意味了解単語で脳活動が高まることを示した。
  • 脳教育における脳画像MRI・酸素脳イメージング(COE)-正答試行と誤答試行の脳酸素交換機能の差異についての検討- (2007/09) 45回日本特殊教育学会発表論文集, p.619,兵庫
    学習支援中にリアルタイムで脳活動を計測し、正答試行と誤答試行との脳活動の差異を可視化した。認知機能のどの過程で脳機能のエラーが起きているのかを同定し、指導に生かすことで効果的な指導が可能になった。
  • Differences of cerebral oxygen exchange (COE) depending on L1 or L2 (2008/06) 14th Organization of Human Brain Mapping, No.373 W-AM, Melbourne, Australia
    母国語である日本語と、第2外国語である英語を聞いた時の脳活動を計測した。バイリンガル話者と英語学習者とでは脳活動が異なり、バイリンガルでは2ヶ国語の脳活動部位が同一だという特徴があった。
  • 白質髄鞘形成及び皮質発達と心理・発達検査との対応評価の試み (2009/04)112回小児科学会学術集会,奈良
    脳の形態発達と、知能検査との相関性を調査した。
  • Using phase analyses of the regulation between COE and CBV during single word learning (2010/06) 16th Organization of Human Brain Mapping, No.849MT-AM, Barcelona, Spain
    通常の解析技法では難しい言葉の学習を評価するため、脳計測データのベクトル解析を新たに提案した。学習前後の脳反応の差異を可視化することに成功した。
  • Vector-NIRS法を用いた小児脳機能の定量診断ベクトル解析による脳血液量と酸素代謝の調節反応の定量化 (2012/05)54回日本小児神経学会総会, O-219,札幌
    学習障害児におけるワーキングメモリ課題で、音韻認知が困難な事例では、視覚イメージを用いて課題遂行を行なっていることを、前頭葉計測で明らかにした。
  • 3テスラMRIを用いた発達障害児の海馬回旋の発達スペクトラム (2012/05)54回日本小児神経学会総会, P-324,札幌
    発達障害の脳の形態的な発達遅滞を評価し、症状がスペクトラム状になる脳科学的背景の仮説を示した。
  • Neurophysiological language test by event-related oxygen regulation using vectors derived from NIRS (2012/06) 18th Organization of Human Brain Mapping, No.786WTh, Beijing, China
    発話が十分にできない幼児や発達障害児を対象にした教育における客観的評価法として、学習成立(または未成立)を客観的に評価する検査プロトコルを作成して報告した。
  • Vector-NIRS法による酸素消費を指標とした語意理解の定量診断法:発語のない小児への適用 (2013/05)55回日本小児神経学会総会, O-142,大分
    脳計測による言語学習過程の客観的評価法のプロトコルを実証的に作成し、適用した事例を発表した。
  • Distance-based conversion of time-series functional brain monitoring data in an outdoor study (2014/06) 20th Organization for Human Brain Mapping, Hamburg, Germany
    ドライバーの脳研究において、従来の脳計測データの形式では解析に不適合性があったため、データ形式を変換する提案を行った。

    外部研究費の取得
  • 読み学習過程の脳酸素使用効率の計測研究−読み困難児への応用 (2008)財団法人博報児童教育振興会「博報『ことばと文化・教育』研究助成」
    読み障害の脳機能を観察するために、言語野の広汎な計測法を考案した。読み障害の事例にその手法を適用した。